ナダルがシャポバロフへ反論。「時間が経てば自分の間違いに気付くはずだ」

 

全豪オープンの男子準々決勝、ラファエル・ナダルとデニス・シャポバロフの試合は、シャポバロフが、ナダルへのタイムバイオレーションを取らなかった審判へ「お前らは嘘つきだ!」と罵倒したり、ナダルが胃の調子を崩して錠剤を服用したりと、ちょっとした荒れ模様となってしまった。

特に「ナダルは特別扱いを受けている」と試合後に発言したシャポバロフに対しては、各方面から様々な意見が挙がっているが、ナダル本人は今回の事態を受けて、どう思っているのだろうか?puntodebreakが報じている。

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ナダルはシャポバロフの発言に対して、以下のように答えた。

「私は彼が間違っていると思う。タフな試合の後では、誰もが不満を抱くのは当然だけどね。シャポバロフのことはとても好きだよ。彼はグランドスラムを制覇する才能を持ったナイスガイだ。だから、私は彼との論争は望んでいない。彼はまだ若く、ミスを犯しやすい年頃だ」

「時間が経てば、彼は自分が間違えていたことに気づくはずだよ。ルールはコート上の全員に共通している。そのためにスーパーバイザーとチェアアンパイアがいるんだからね。正確なショットクロックとストップウォッチがあるから、チェアアンパイアはミスをしないはずだよ。シャポバロフの発言は、あまり重要視するべきじゃないと思う」

あくまでルール上に則ったプレーをしたと主張したナダル。試合中には、ネット側で怒った様子のシャポバロフと会話をする場面も見られたが、一体何を話していたのだろうか?

「シャポバロフが怒っていたから、その時の状況を理解するために、彼と話をしただけだよ。もちろん、第1セットを失った後は、できるだけ早くプレーを再開したいと考えるのは分かるけど、私はルールと与えられた時間に従っただけだ」

テニスにおいて、試合中に選手同士が会話する場面はとてもレアだ。それだけに、ナダルとシャポバロフが交わした内容には注目が集まっていたが、主に事実内容を確認するだけのものだった様子だ。加えてナダルは、試合中の体調不良についても言及した。

「熱中症になったんだ。過酷な環境でスポーツをしている人なら分かると思うけど、熱中症の状態からプレーのレベルを復帰させるのは難しい。実際、あの時は2セットアップのリードだったけど、体が不調を訴えてからは戦術的に何もできなかった。できる限りスマートなプレーを心掛けたよ」

相性が悪いとされてきた全豪オープンで、着実に勝ち星を挙げ続けているナダル。優勝できれば、ノバク・ジョコビッチやロジャー・フェデラーと争っているグランドスラムダービーで、一歩抜きんでた存在になるだけに、タイトルを心待ちにしているファンは多い。次の相手はビッグサーバーのマッテオ・ベレッティーニであり、タフな試合となることが予想されるが、彼にはベストを尽くしてもらいたい。

(画像=rafaelnadal)