全豪オープンがどれだけ過酷な環境なのかあなたはまだ知らない。

 

全豪オープンは、真夏のオーストラリアで開催されるだけあり、多くの選手が酷暑との戦いに苦労することとなる。では、具体的にはどれほどの気温になるのだろうか?sportskeedaが報じている。

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真夏のメルボルンは、選手に向けて壮大な日差しを当てて悩ませる。過去にはその酷暑に耐えることができずに、リタイアした選手も少なくない。2009年には、当時ディフェンディングチャンピオンだったノバク・ジョコビッチが準々決勝の試合中に熱中症でリタイアし、2014年には、気温が最高で43.9℃にまで上昇したため、9人の選手が1回戦で試合中にリタイアしたこともあった。

しかし、全豪オープンには4つのグランドスラムの中で唯一、特別に「Extreme Heat Policy」が設けられており、選手達を熱中症から守るルールが存在する。

このルールが初めて施行されたのは、1997年の全豪オープンだった。その翌年には、このルールに対して精密な方針が打ち出され、気温が40℃に達した場合、すべてのコートでのプレーを中止することになった。

その後の2003年には、基準値が35℃に引き下げられ、WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)は28℃に設定された。WBGTは、直射日光下での熱ストレスを示す指標で、風速や湿度などの関連要素が人間に与える影響を考慮している。

ちなみに、2014年の全豪オープンでは、かなりの試合が中断され大会の運営に支障が出たため、現在のヒートポリシーの基準値は40℃、WBGTは32.5℃まで引き上げられている。

想像もできない過酷な状況でプレーしている選手達には、頭が下がるとともに、強烈な暑さに耐えうる強靭な肉体にも驚かされる。先日には、デニス・シャポバロフ戦で、ラファエル・ナダルが熱中症による胃痛を引き起こしていたが、選手達にはいつまでも健康体でいてほしいものだ。

(画像=australianopen)