【ATP/テニス】世界一相性が悪かったコーチとテニス選手の関係について

 

ダブルスの現役ベテラン選手であるマキシモ・ゴンザレスが、puntodebreakに向けて、過去に雇っていたコーチであるラウル・ペレス・ロルダンからパワハラを受けていた過去について語った。今回は、その内容を紹介させていただきたい。

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時に名コーチの1人として数えられるラウル・ペレス・ロルダンは、元世界13位まで上り詰めたテニスプレーヤー、ギジェルモ・ペレス・ロルダンの父親だ。しかし、ラウル・ペレス・ロルダンは、選手へ向けたパワハラも有名だ。

ラウルは、実の息子であるギジェルモから、心理的虐待や不正行為を受けたと告発されたことがある。「ひどい監督だ。もっといい父親がいたらよかったのに」と、ギジェルモは当時語っていた。そして、ラウルは、現役テニスプレーヤーのマキシモ・ゴンサレスのコーチングを請け負ったこともあるが、ゴンサレスもパワハラを受けていたと主張している。

ラウルの弟子に対する「独特な」接し方は、聞いていても気持ちの良いものではない。彼はマキシモに「お前はラケットを持った犬だ」と精神的に圧力をかけていたそうなのだ。マキシモは以下のように語っている。

「心理的虐待 がひどかった。いつも泣きながら、夜な夜な涙を流していた。物理的な虐待も受けたよ。トーナメントで勝っている間は何も言われないのに、負けた途端にロバと罵倒され、侮辱された。ある試合の後、私は胸ぐらを掴まれた。本当にひどい目に遭った」

「あるトレーニングで、『遅い』『もっと動け』と言われ、ふくらはぎにボールをぶつけられ、攻撃されることもあった。その後、かなり痛んだが、半分足を引きずってでも練習をやり遂げる必要があった」

「私はテニスから離れる必要があった。私はラウルに、これ以上我慢できない、辞めたいと言ったんだ。でも、彼との契約は3年残っていたから、解雇するのには大金がかかったよ。この問題が解決できなければ、テニスを辞めようと思っていた」

マキシモが語った内容はある意味信じ難い内容だが、本人は長く悩んでいたに違いない。昔は選手に対するメンタルヘルスの問題が軽視されていたこともあり、彼以外にもこのような問題はあったはずだ。何せよ、マキシモにとってはタフな状況だっただろう。

(画像=Máximo González