【ATP/テニス】ATPがコンテンツ拡充の新戦略のためにポーツマスFCの元CEOを招集。

 

男子プロテニスツアーを運営しているATPは、試合放送やコンテンツ作成を担当しているATP Mediaと合同で、2020年にTennis Data Innovations(通称TDI)という団体を立ち上げた。このTDIは、その名の通りATPツアーとチャレンジャーツアーの試合データの権利を集約し、テニスコンテンツの拡充を目指すのが役目だ。そしてこの度、そのTDIが元ポーツマスFCのCEOを務めた経験もあるデビッド・ランピット氏をCEOとして招集した。ATP公式サイトが報じている。

 

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今回の招集は、TDIが発足して以来、初めての上級職の採用となり、ランピットにはテニスデータの一括管理、新しいグッズ展開、優秀な人材のヘッドハンティングやストリーミング放送のパフォーマンス分析など様々な役割が任されることとなる。就任したランピットは以下のようにコメントした。

 

「生涯のテニスファンとして、TDIに参加できることを嬉しく思います。テニスは日々成長を遂げつつあり、データやコンテンツを通して現代のスポーツに革命を起こそうとしています。TDIのチームを強化し、世界中のテニスファンに最高の体験を提供するという我々のミッションを、自分がサポートできることを楽しみにしています。」

 

ランピット氏は、テニス界でも名の知れたマネージングディレクターだ。全世界のメディアへ向けてスポーツ界のブックメーカーを提供しているSportradar社のコンテンツディレクターを務めていた過去を持ち、その前は著名なサッカークラブであるポーツマスFCのCEOを2年間務めていたこともある。ATP MediaのCEOであるマーク・ウェブスターは、そんな彼を採用した経緯について以下のようにコメントした。

 

「TDIは大きな可能性を秘めた新規事業であり、データやメディア運営に精通した人材が必要でした。そのため、ランピッドのようなスキルと経験を持つ人材をCEOとして迎え入れることができて大変嬉しく思っています。」

 

テニスが世界的に成長するためには、まずストリーミングのフォーマット数を1つにまとめることが必要になってくるだろう。先日にはATPとWTAが合併した時の経済効果をシミュレーションするために、両団体がアドバイザーを複数人迎え入れたという報道もあったが、果たしてこの取り組みは上手くいくのだろうか?ランピッド氏には大きな期待がかかる。

 

(画像=@atptour