ダブルスの名手として知られるレナ・スタブスは、グランドスラムで4つのタイトルを獲得した偉大な選手だ。そんな名の知れた彼女がこの度、著名なホストであるクレイグ・シャピロのテニスポッドキャストに出演し、GOAT(史上最高の選手)論争に終止符を打った試合は、今年のローラン・ギャロスでノバク・ジョコビッチがラファエル・ナダルを破った試合だと発言し、話題となっている。海外テニスサイトsportskeedaが報じた。
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ジョコビッチは今年の全仏オープンの準決勝で、ラファエル・ナダルを3-6, 6-3, 7-6(4), 6-2で退け、19回目のグランドスラム・タイトルを獲得する事に成功した。これによりジョコビッチは、オープン時代にダブルキャリアグランドスラムを達成した最初の選手となり、また、ローラン・ギャロスでナダルを2度倒した唯一の選手となった。そして、スタブスの意見によれば、この試合によってテニス界のGOATが誰なのかという疑問は一掃されたという。
「ラファエル・ナダルが、全仏オープンでノバク・ジョコビッチに負けたあの試合は、GOATが誰になるのか?という真の意味での交代劇だったと感じたの。だって、ナダルがあの場所で負けたという事実は、とてもクレイジーなことでしょ」
ナダルのローラン・ギャロスでの敗戦は、今まで出場してきた108試合の中で3度目のことだった。彼は2005年にこの大会へデビューして以来、敗北したのは2009年のロビン・ソダーリング戦と、2015年のノバク・ジョコビッチ戦の2回だけだったのだ。しかも、ナダルが全仏オープンで第1セットを先取した時の勝率は100%だったのだが、このジョコビッチ戦ではその記録も途絶えてしまった。
またスタブスは、もしこの試合が3セットマッチだったら、テニス界で史上最高の試合として語り継がれていたかもしれないと自論を述べた。
「あの試合の第3セット目は、私がこれまでに観た中で最も素晴らしいセットだった。史上最高の試合ではなかったけど、史上最高のセットであったことは間違いないの。あの試合が3セットマッチだったら、史上最高の試合になっていたかもしれないね」
スタブスのこの意見はあながち間違いではない。このセットは93分間続き、最終的にはジョコビッチがナダルのドロップショットをクリアしてタイブレークを制したが、どちらも一歩も引かないグッドセットだった。彼女があの試合に魅了されてしまった事は良く分かる。
果たしてGOATの称号は、すでにジョコビッチの手に渡ってしまっているのだろうか?現在は、ナダルとジョコビッチと共にコロナウイルスに関連したトラブルに悩まされているが、次にグランドスラムで対戦する時はテニス界を揺るがす盛り上がりを見せるだろう。再戦する時が楽しみだ。
(画像=djokernole)