【ATP/テニス】ランキング下位の選手がぶっちゃけるツアー回りの経済事情【企業援助を増やす秘訣は人脈?】

 

プロテニスの世界において、企業やスポーツメーカーからの資金援助は、世界を飛び回る旅費やより良いチーム作りのために、必要不可欠なものだ。しかし中には、ランキングが低いが故に、スポンサーが付かずに苦労している選手も多い。そこで今回は、世界ランキング447位(取材時)のアレハンドロ・モロが語った、リアルなツアー事情を紹介させていただきたい。puntodebreakが報じた。

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モロのレベルだと、一体どれほどの援助が見込めるのだろうか?彼は以下のように語っている。

「援助の問題は非常に個人的なもので、若い頃からのキャリアによって、多かれ少なかれ差が生まれる。私の場合は、エミリオ・サンチェス(スペインのレジェンド)のアカデミーに通い、彼のおかげで練習を続けることができた」

「2021年にある程度活躍できたおかげで、ラケットやストリングはヘッドが用意してくれる可能性もあるけど、旅費やホテル、スポーツウェアについては、まったく援助がないよ」

企業からの援助がほぼない中、モロにとってプレーする意味とは何なのだろうか?

「子供の頃から家で叩き込まれた『闘おうと思えば闘える』という哲学を貫くように心がけてはいるんだけどね。あまり良い状況じゃないけど、努力を続けて今に至っている。1年前はランキングもなかったのに、今は子供の頃に夢見た大会に出場できてるんだ。ツアーを楽しんでいるし、何が起ころうとも、それは起こりうることなんだ」

加えてモロは、スポンサーが付かない理由を以下のように自己分析した。

「この世界は、人生と同じように人脈で成り立っているから、複雑なんだけど、一番簡単な解決策はマネージャーを雇うことだ。だけど、テニス用品を全部揃えるほどお金がない人もいるから、これは現実的じゃないね」

「ランキング300~400位の人は非常に評価が低いと思う。私たちは評価の高いライバルを持ち、試合に出場し、勝利する可能性もある選手だ。選手の間に、スポンサーの面で差が生まれてしまうのは、非常に不公平な状況だよ」

ノバク・ジョコビッチが、ツアー内の格差を埋めるためにPTPAを設立したことからも分かる通り、プロに転向したからと言って、選手全員が豊かな生活を送れるわけではない。モロにとっては苦しい状況が続くかもしれないが、いつかビッグトーナメントで活躍している姿を見せて欲しい。

(画像=https://www.instagram.com/mrmoroland/)