【WTA/テニス】セレナが2001年に地元アメリカでブーイングを浴びた大事件を振り返る。「泣いて、泣きまくったの」

 

2001年のインディアンウェルズはとても荒れた。何故なら、準決勝でセレナ・ウィリアムズとヴィーナス・ウィリアムズの姉妹対決が実現する予定だったのだが、その時メキメキと頭角を現し始めていた元世界3位のエレーナ・デメンチェワが「(ウィリアムズ姉妹の父親)リチャードがセレナとヴィーナスの試合を裏で操作しているの」と発言しこれが大炎上したからだ。しかも、いざ準決勝が始まるという時に、ヴィーナスが膝の怪我を理由に試合を棄権。リチャードへの疑惑はさらに深まってしまった。

 

当時、地元アメリカのマスターズという大舞台で、本来ならば応援をするべき観客から多くのブーイングを浴びていたセレナは、一体どのようなことを感じていたのか?今回は重い口を開いた彼女のコメントを紹介させていただきたい。海外スポーツサイトESPNが報じている。

 

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ウィル・スミスも出演したアメリカの人気トーク番組「Red Table Talk」で、このことを聞かれたセレナは以下のように語っている。

 

「とても辛かったの。帰りの車に乗った途端、涙が溢れてきたのを覚えている。お祝いの言葉なんてものは何もなくて、ガソリンスタンドに行って泣いて、泣いて、泣きまくっていた。」

 

結果的にこの年のインディアンウェルズは、決勝戦でセレナがキム・クライシュテルスをストレートで破り優勝した。しかし試合が終わった後もブーイングは鳴り止まず、セレナがコートサイドでリチャードとヴィーナスにハグをしようとすると、スタジアムのあらゆる所から人種差別的な言葉が飛び交ったという。その後セレナは、この衝撃的な出来事が原因で、2015年までインディアンウェルズへの参加を見送ることとなる。

 

「14年の時を経てインディアンウェルズに戻ってきた時でさえ、あのことはずっとトラウマだった。試合前にトイレで自問自答していたの。またブーイングを浴びたらどうしよう。あのコートに戻りたくないって考えていた。」

 

きっとセレナは長いキャリアの中で、幾度となく辛い出来事を、その強いハートで乗り切ってきたのだろう。今現在は、大阪なおみが声をあげた事により、女子テニス界では選手へのメンタルケア問題がとても重要視されている。セレナが経験したような悲劇が二度と起こらないよう、私たちテニスユーザーには選手達の意思を尊重する心を持つことが大切だ。ちなみにセレナは先日、全豪オープンに参加する意向を示した。

 

 
 
 
 
 
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