元世界ランキング1位のヴィーナス・ウィリアムズが先日、男女のテニス選手に対する賞金格差を無くすことを支持するデニス・シャポバロフに対して、感謝の意を表した。sportskeedaが報じている。
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シャポバロフは、国際女性デーの前夜に、Players’ Tribuneの記事を通じて、ツアーで活躍する女子テニス選手に影響を与える賃金格差について以下のように語った。
「賞金格差がテニスにどのような影響を与えるのか、全員が理解しているわけではないと思います。とても不公平なのです。格差をつけることには、まったく意味がありません。なぜなら、テニスには莫大な費用がかかるからです。年間を通じて旅をし、ホテルに宿泊し、コーチングスタッフに報酬を支払わなければなりません」
「成功している選手たちは心配する必要がありませんが、ツアーで戦う多くの選手たちは、黒字にするために必死で戦っています。ギリギリでツアーを回っている選手たちにとって、賞金は余剰資金ではなく、必要な資金。生き残るために必要なものなのです」
「このままだと、女子テニスは本当に人気が低下してしまいます。テレビでの放送も減るでしょう。その影響でドミノ効果も起こります。そして最も悲しいことは、見ている子どもたちにまで影響することです」
「僕はロジャー(・フェデラー)から影響を受けていましたが、女子テニスの露出が減れば、テレビの前の幼い女の子たちは、選手への憧れを持てなくなってしまいます。自分のアイドルを見て『見て!あの選手だよ!』と言わなくなってしまいます。僕はそんな未来を防ぎたい」
そして、このシャポバロフの声明にリアクションをしたのがヴィーナスだ。彼女はインスタグラムのストーリーに、以下のような投稿をした。
「本当に感動的な記事です。女性に対する平等を支持してくれたシャポバロフに感謝します」
どうやらシャポバロフは、女子選手のミルヤム・ビョークルンドと話をした時に、男女間に存在する賞金格差問題の深刻さを知ったらしく、元トップ10選手で影響力のある彼が声を上げたことは、とてもポジティブな出来事だと言えるだろう。ローマ・マスターズを始めとして、賞金格差が埋まらない大会はいくつか存在するが、シャポバロフの呼びかけが身を結ぶ日が来ることを期待したい。
(画像=https://www.instagram.com/denis.shapovalov/)