テニスというスポーツは、その過酷さゆえに、他のスポーツにはない特殊な面も持ち合わせている。顕著な例を挙げるとすれば、試合中に食べ物を口にすることだろう。試合時間が長引くテニスにおいて、エネルギー確保は死活問題だ。
そこで今回は、ツアー選手達の間で、最も人気なエネルギー食材であるバナナの秘密について迫っていきたい。BASELINEが報じている。
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バナナはテニス選手にとって必要不可欠なカリウムを含む
言うまでもなく、アスリートのパフォーマンスには、栄養を摂ることが重要な役割を果たす。「バナナが体に良いのはカリウムが含まれているからだ」と聞くことも多いと思うが、このカリウムはアスリートにとって必要不可欠な栄養素だ。
カリウムは、電解質のバランスを回復させる働きを持っており、痙攣や筋肉の損傷を軽減してくれる。加えてカリウムは、脳卒中や心臓発作を大幅に減少させることもあり、猛暑の下プレーすることが多いテニスという競技において、バナナは大きな働きをしてくれる。
バナナに含まれているエネルギー量を舐めてはいけない
バナナは100gあたりに約90キロカロリーのエネルギーを供給すると言われており、さらに約75gの水分も含んでいる。つまり、選手はバナナを食べることにより、水分補給を怠ることなく、エネルギーも補給できる。これは最高の組み合わせだ。ちなみに、バナナ2本分のエネルギー量は、約90分間の激しいトレーニングで消費するエネルギー量に匹敵すると言われている。
さらに、バナナには炭水化物と食物繊維が多く含まれており、体が栄養を素早く吸収することを手助けしてくれる。その点においてバナナは、エナジードリンクと比べても、圧倒的にエネルギー摂取の面においては優れており、効率的に体のエネルギーを回復させることができる。
バナナは安価で機能性抜群
コート上では流砂の如く時間が過ぎる。選手たちは、サービスクロックやコートチェンジの際にも時間に追われており、1秒も無駄にすることはできない。しかし、バナナは時間効率の面においても、とても優れていると言える。簡単に手に取って食べられるからだ。
加えて、バナナは安価だ。ツアーを回る選手の中には、金銭的な余裕が持てない層も存在する。バナナは栄養素、エネルギー量、コスパ、全てにおいてテニス界の完全食だと言えるだろう。