史上最高のテニスプレイヤーは誰なのか？この議論はBIG３がツアーを席巻し始めてから、テニスユーザーの間で頻繁に取り扱われるテーマであり、もはや結論を出すことは不可能だとも感じられる。しかし先日、海外テニス雑誌「tennis MAGAZIN」のインタビューで、世界3位のアレクサンダー・ズベレフがこのテーマに持ち前の持論で一石を投じたようだ。puntodebreak.comが報じている。
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おそらく2000年代初頭までは、誰もが史上最高のテニス選手と言えばロジャー・フェデラーの名前を挙げたはずだろう。彼は実績だけに限らず、ネットプレーやストローク全てにおいてお手本のようなフォームをしており、真似をしたくなるような彼の華のあるプレーは多くのファンを魅了していたからだ。しかし、ラファエル・ナダルが彼の最大のライバルとして存在感を発揮し始めてからは、ナダルをサポートするファンも増え始め、近年ではジョコビッチがこの2人の記録を軽々と塗り替えてしまうので、この議論はファンから愛されている選手派と記録が全てを物語る派の2つに分裂してしまい、今や正解の存在しないカオスな状態となってしまった。
しかし、上述した内容は全てファンベースの目線で語られているものであり、実際に対戦した現役の選手たちはまた違った意見を持っているとも捉えられる。ではフェデラー、ナダル、ジョコビッチの全員と対戦した経験のあるズベレフは、一体どのような考えを持っているのだろうか？彼は以下のようにコメントしている。
「フェデラーやナダルの方がファンが多いことは知っているけど、それだけではジョコビッチが残している記録に逆らう要素には出来ないよね。ジョコビッチはフェデラーやナダルと同じ数だけグランドスラムを制覇し、最も長い間世界ランキング１位に在位しているし、マスターズの最多優勝記録も持っている。それでも、この統計に逆らってまでフェデラーやナダルの方が史上最高のプレイヤーだと話す人が多いのは、幼い頃からずっと彼らのプレーを見てきているからじゃないからかな。時には現実を受け入れなければいけない。ジョコビッチの記録は間違いの無い事実だよ」
ズベレフの言うことは一理あるだろう。盛り上がりを見せていたフェデラーとナダルのライバル関係を崩すかの様に、突然ヒョコッと現れたジョコビッチを快く思わなかった人はそれなりに多く、彼をヒールとして印象操作するメディアが多数存在することは事実だ。もしかしたらジョコビッチは世界王者でありながら、未だに過小評価されている選手の内の1人なのかもしれない。彼が来年の全豪に出場するかどうかは未だに分かっていないが、もし優勝することが出来たら彼は史上最高のプレイヤーにまた一歩近づく事になるだろう。
（画像＝alexzverev123）
