【ATP/テニス】オジェ・アリアシムがツアー通算100勝を達成!トニー・ナダルの影響か?

 

テニス界において長く続いたビッグ4政権の時代も終わりが見え始め、近年は若い世代の台頭により、徐々に世代交代が行われつつある。そして、その新しい風の一角を担うのが、カナダのフェリックス・オジェ・アリアシムだ。

 

フェリックスは、現地11月7日〜13日にかけて行われているストックホルムOPの準々決勝で、ボティック・ファン・デ・ザンシュルプを相手に6-4、6-3で勝利し、21歳という速さに関わらず、早くもツアー通算100勝を達成した。海外テニスサイトBASELINEが報じている。

 

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対戦相手のボティックは、比較的まだ無名な選手だが、今年のUSオープンでは準々決勝まで勝ち上がっており、今シーズンを通しても14勝9敗とキャリアの中ではまずまずの記録を残している。ランキングも61位まで上げてきており、フェリックスも彼に勝つことは決して容易ではなかったはずだ。

 

 

また、フェリックスのこの記録の賞賛すべき点は、この100勝のうち3分の1以上は今年挙げた勝利だということだろう。

 

オジェ・アリアシムの年度別勝敗記録
・2018: 6-10
・2019: 33-23
・2020: 23-19
・2021: 38-23

 

ちなみに、21歳での通算100勝達成は、現時点での世界ランキングトップ10の選手と比べると、5番目の速さでの達成となる。

 

現在のATPトップ10のキャリア100勝達成時の年齢
1位 ノバク・ジョコビッチ:20歳
2位 ダニール・メドベージェフ:23歳
3位 アレクサンダー・ズベレフ:20歳
4位 ステファノス・チチパス:21歳(FAAより2週間若い)
5位 アンドレイ・ルブレフ:22歳
6位 ラファエル・ナダル:19歳
7位 マッテオ・ベレッティーニ:25歳
8位 キャスパー・ルード:22歳
9位 ヒューバート・フルカッツ:未達成
10位 ヤニック・シナー:未達成

 

シャポバロフと共に、カナダのテニス界を背負う若武者として成長しているフェリックス。彼はラファエル・ナダルの叔父にあたるトニー・ナダルがコーチについてから、サービスエースの1試合平均数が一時期10本近く上昇するなど、成長が著しい。成熟した精神力を併せ持つ彼に、選手へハードワークを求めるトニーの指導法は相性抜群だったのだろう。今年のグランドスラムはUSオープンのベスト4が最高だったが、来シーズンはぜひ決勝の舞台を経験して欲しい。