アメリカ現地で今年の11月19日に公開を控えている映画「キング・リチャード」。この映画は、ヴィーナス・ウィリアムズとセレナ・ウィリアムズの父親、リチャード・ウィリアムズに焦点を当てた作品であり、これまで多くは語られてこなかったヴィーナスとセレナの幼少期と、将来世界一の姉妹となる2人のテニスの”基礎”を育て上げたリチャードの手腕が詳しく観察できる話題作だ。
しかし、この作品の見所はそれだけではない。何とリチャード・ウィリアムズ役を演じているのが、あのウィル・スミスだというのだから、世界中のテニスファンたちは胸の高鳴りを抑えられないだろう。今回はそのウィル・スミスが「キング・リチャード」に出演し、得られた子育てに対するビジョンについて語っていたので紹介させていただきたい。
海外テニス情報サイト「BASELINE」の記事によれば、ウィル・スミス自身この役を演じることにより、父親としての新たな目覚めがあったそうだ。彼は以下のようにコメントしている。
「(リチャードのように)子供に命令をするのではなく、子供に自分から寄り添っていくという考えは、自分にとってとても新しい子育ての考え方だったんだ。これはウィリアムズ家の魔法であり、非常に異なるコンセプトとアプローチだよ。もちろん、ウィリアムズ家にも守るべきルールは存在する。でも、普通の家庭にあるような「子供は大人のいうことを必ず聞くものだ!」みたいな感じではなかった。これは私にとって、とても驚くべきことだったよ。」
ウィル・スミスがこのように驚くのは無理もないのかもしれない。何故なら彼自身、親が軍人であり厳格な家庭で育てられてきたからだ。与えられた家の仕事は、文句一つ言わずにこなすのが当たり前の環境だ。娘たちの意思を大切にするリチャード役を演じたことで、きっと新鮮な気持ちになれたに違いない。また彼は、最後にこのようにコメントしている。
「セレナ、ヴィーナス、リチャードにこう伝えたい。この映画に携わったすべての人があなたの家族に畏敬の念を抱いています。この映画を世に送り出すことは、美しい栄誉であり、絶対的な喜びです。あなたたちが私たちにインスピレーションを与えてくれたことに感謝します。」
この投稿をInstagramで見る
ちなみに、長らく怪我でツアーを離脱していたセレナだったが、とうとう2022年の全豪OPに参加をする予定であることを表明した。今度こそ、グランドスラム優勝回数24回の記録を持つマーガレット・コートの記録を抜くことができるのか?彼女の活躍には今後も目が離せない。