【WTA/テニス】幼少期のセレナとヴィーナスがわざと古いボールを使って練習をしていた衝撃の理由。

 

セレナとヴィーナスの父親であるリチャード・ウィリアムズは、世界最強のテニスプレイヤーとなるこの姉妹にテニスの基礎を叩き込んだことで有名だ。今回はessentiallysports.comが報じているリチャードの衝撃エピソードを紹介させていただきたい。

 

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そのエピソードとは、リチャードは新しいボールを買う経済的余裕があったにも関わらず、娘達にはわざと古いボールを使わせて練習をさせていたというものだ。現代でこんなことをするコーチがいたら、おそらくすぐクビになってしまうだろう。しかし、リチャードのこの行動には明確な戦略があった。

 

セレナとヴィーナスが子供だった頃はまだ、テニスに”白人のスポーツ”というイメージが色濃く残っていた時代だった。そこでリチャードは、そんな逆境にめげないようにと、あえて娘達には困難な状況で練習をさせていたのだ。セレナとヴィーナスを指導した経験のある元コーチのリック・マッチは以下のようにコメントしている。

 

「リチャードは古いボールで彼女達を練習させていたから、とてもタフな練習になっていたよ。古いボールは跳ね方が悪いから、より早く走り、より早く曲がらないと追いつけない。しかも打感が良くないから、普段より多くのスピンをかける必要が出てくる。でもその結果、彼女達のボールコントロール能力は格段に上がったと思うよ。」

 

またリチャードは、セレナとヴィーナスが消極的なプレーに走らないようにと、ベースラインの後ろに障害物を置いて練習させていたことや、不利なジャッジに耐性をつけるため、娘達の対戦相手に向けて嘘のアウトコールをするようにお願いしたことでも有名だ。彼が行なってきたことは、興味深いものが多い。

 

映画「キング・リチャード」がアメリカで公開された事により、世間から再び大きな注目を浴びているウィリアムズ姉妹とその父親リチャード。ウィリアムズ姉妹は、女子テニス界にパワーテニスを持ち込んだ第一人者としてよく挙げられるが、その根底にはリチャードのド根性理論が染み付いているのだろう。今後もウィリアムズ家が手にした栄光は、後世に語り継がれていくはずだ。

 

(画像=@Venuseswilliams