バーナード・トミックの才能にベットし、彼がカムバックすることを夢見たテニスファンは多いだろう。しかしトミックは、世界ランクトップ25に入るだけの才能を持ちながら、現在は257位に甘んじている。そんなトミックだが、シドニー・モーニング・ヘラルド紙に掲載されたインタビューの中で、自身の父親の存在について言及していた。puntodebreakが報じている。
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— PCB Enthusiast (@PCBFan1) January 11, 2022
トミックにとって、父親はとても怖い存在なようだ。
「今でも父親が怖い。正直なところ、自分はあんな方法で息子を育てたいとは思わない。彼は俺にボールをぶつけたり、ラケットで殴ったり、いろいろなことをしてきた。でも、あの人はクレイジーだったけど、同時に僕を僕らしくしてくれたし、規律とは何かを教えてくれてもいた」
「自分の子供をあのようには育てたくない。父親というのは、時に少し特別な存在になるからね。でも、彼は良い人で、良い心を持っていて、今の自分を育て上げるために多くの時間と努力を捧げてくれた」
トミック家の厳格な親子関係については有名で、全豪オープンを運営する団体テニス・オーストラリアの元会長であるスティーブ・ヒーリーは、以下のように語ったことがある。
「私の印象では、トミックは父親から離れて自分のキャリアをコントロールする準備ができていなかった。これは、父親であるジョンが全てのお金をコントロールしていたことが原因だ」
「ジョンは、いつも賞金の小切手を受け取り、トミックのすべての面倒を見ていた。あらゆる面で息子をコントロールし、特に感情面では圧倒的な存在感を示していたんだ」
しかし、トミックはそんな父親の支配から離れたいと考え、結果的にはキャリアを崩壊させてしまった。
「トミックは父親の助けを借りずに、自分のキャリアを作り上げようとした。だが、彼の行動の多くは、自分の不安に突き動かされたもので、自分1人でもツアーを生き抜くことができることを証明しようとしていた」
「あの時のトミックは、負けず嫌いで、挙動不審なところがあり、見ていて悲しかった」
29歳となったトミックのフィジカルは、もはや全盛期を過ぎ去ろうとしている。もし、今からキャリアを復活させるのであれば、早急な立て直しが必要だろう。父親との関係は厳しいものだったかもしれないが、いつか必ずテニスの実力で彼を見返してほしいものだ。
(画像=@Septimo_Game)