元世界王者であるアンディ・マレーは、ロッテルダムのプレス会見において、ローラン・ギャロスを含む今年のクレーコート・シーズンをスキップする予定であることを明らかにした。ATP公式サイトが報じている。
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マレーがクレーをスキップする理由
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クレーシーズンをスキップすることにした背景には、マレーのこれまでの経験に基づいた根拠があるようだ。彼は以下のように語っている。
「(2020年の)全米オープンでフェリックス(オジェ・アリアシム)に負けた年は、あの試合から立ち直ることができなくて、その後のクレーが自分の問題を更に悪化させた。今年は体調も良く、健康なんだけど、リスクを冒したくはない」
マレーは地元で開催されるウィンブルドンに万全の状態で挑みたいと考えているようだ。
「将来的にクレーでプレーする可能性がないわけではないよ。ただ、去年は芝のシーズンを欠場する寸前だった。ありがたいことに、ウィンブルドンの直前に調子がよくなったけど。もちろん、少しは試合に出ようと思っているし、何もしないわけではない。これが今の私のプランだ」
マレーが新たにチームへ加えたコーチは誰?
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ロッテルダムでは、モンペリエで優勝したばかりのアレクサンダー・ブブリクと1回戦から対戦する予定であるマレー。そんな彼は、先日ヤン・デ・ウィットのトライアル契約を延長せずに、フリーな状態となったことが話題となったが、この大会から、また新たなコーチを帯同させるようだ。
そのコーチとは、スタン・ワウリンカのコーチも務めているダニエル・バルベルデュだ。これは短期的なチームへの加入だと見られているが、バルベルデュとマレーは過去に、2010年から2014年までコンビを組んでいた馴染みの顔でもあり、この期間にマレーはグランドスラムタイトルを2つ獲得している。
「スタンはかなり長い間リハビリをしていて、近い将来ツアーに復帰するはずだけど、ダニは数週間の間、僕を助けてくれることに同意してくれたんだ。ダニと私は15歳のときからの親しい友人だ。彼はツアーで多くの選手と一緒に仕事をしてきた経験もある」
マレーはまた、膝の故障で引退示唆をしたフアン・マルティン・デルポトロについても語った。マレー自身、キャリアを脅かす股関節の怪我で引退宣言をした身でもあるが、彼はデルポトロの状況に深く共感しているようだ。
「辛い時期や経験したことの多くはカメラに映らない。私自身、どん底にいたことがあるけど、そういう時は大抵、一人で苦しんでいるように感じるんだ。彼が公の場で話をするのは久しぶりだけど、多くの愛と支援のメッセージが寄せられたことで、彼の気持ちも少しは晴れたと思うよ」
マレーにとって、残されたキャリアの時間は短い。ぜひ彼には後悔のない選択をしてもらい、ウィンブルドンでもう一花咲かせてもらいたい。
(画像=andymurray)