引退したロジャー・フェデラーが、今すぐコーチの道に進む可能性は低いと見られているが、もし実現したら、彼はあらゆる指導スキルを備えていると言えるだろう。そこで今回は、tennismajorsに寄稿されていた独占記事を元に、フェデラーが優れたコーチになれる可能性について迫っていきたい。
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フェデラーが良いコーチになれる理由
2019年レーバーカップで、ズベレフに熱いアドバイスを送るフェデラーとナダル。2人のレジェンドが後継を育成する時にかける言葉が覗ける貴重な瞬間。 pic.twitter.com/8J8YHmVV1W
— モリス@海外テニス情報 (@Morris2009USop) September 20, 2022
24年間ツアーに参加してきたフェデラーにとって、今すぐコーチになって世界中を飛び回ることは、そこまで魅力的な話には聞こえないだろう。
しかし、彼が将来、ツアーでプレーする選手のメンターやコーチになることがあれば、レイバー・カップでのコーチングを見れば分かる通り、後継へ多くのことを提供できるのは明らかだ。
現代テニスの礎を築いたフェデラーが、他の選手に与えられるエネルギーは計り知れず、それはすでにツアーの中へ浸透している。
ジョコビッチ「彼は多くのことをもたらすはず」
.@rogerfederer: Always looking out for teammates.#LaverCup | @DjokerNole pic.twitter.com/qaZ8FaYsZK
— Laver Cup (@LaverCup) September 24, 2022
ノバク・ジョコビッチは、レイバー・カップで受けたフェデラーのコーチングについて以下のように語っている。
「ロジャーは、多くのことを教えてくれると思う。彼が多くの有益で価値あるアドバイスを、誰とでも共有してくれると期待するのは理に叶っている。もし、彼がコーチングをしようと考えるなら、男女を問わず、コート内外のあらゆる面で、その選手の向上に多くのプラスをもたらすと確信しているよ」
「彼は間違いなく、独自のスタイルで難なくゲームをこなした偉大な選手の一人さ。ロジャーはいつも、簡単そうにプレーするには、どれだけの時間を費やさなければならないかについて話していた」
「私はそれを尊敬しているし、簡単そうに見えて実は難しいショットを実行するためには、何を経験しなければならないか知っている」
スキルフルなオフェンスで、華麗なテニスを得意としていたフェデラーは、ストローク、ボレー、サーブ、全てのショットを完璧に教えることができるだろう。しかし、稀有な才覚を持つがために、彼がコーチに向いていないと考える選手もいるようだ。
マレー「才能がない選手には厳しいかも」
A Federer Special!
— Allez Roger (@fedrermoment) October 5, 2022
Federer’s double tweener rally against Delpo in Argentina #Federer#RForeverhttps://t.co/WDfF9iaNZw pic.twitter.com/4ybaJcklcG
フェデラーやジョコビッチと共に、BIG4のメンバーとして一時代を築いたアンディ・マレーは、フェデラーが自分より才能のない人たちを指導することができるのか懸念した。
「彼のように才能があり、多くの選択肢を持っている人間にとって難しいのは、誰もが自分と同じようにプレーできるわけではないということだ。時々、彼は教え子のショットを見て『ああ、違うショットを打つべきだった』と思うかもしれない」
「彼はすべてをこなせる能力を持っていて、自由に使えるオプションがたくさんあったから、それがコーチとして難しいところでもあると思う。でも、彼は素晴らしい選手だった。彼はテニスをたくさん見てきた。彼はテニスを愛しているんだ」
フェデラーは、ウィンブルドンの解説をする可能性も示唆しており、コーチになるかどうかはともかく、今後もテニス界で存在感を発揮し続けるだろう。そして、それは間違いなくこの競技にとってプラスなことであるはずだ。
(画像=https://www.instagram.com/rogerfederer/)