フェデラーが最も尊敬しているコーチは誰なのか知ってる?【カーター氏への追悼】

 

グランドスラムを20回制覇したレジェンドであるロジャー・フェデラーは、その輝かしいキャリアの中で、これまでに多くのコーチに恵まれてきた。では、フェデラーにとって最も大きな影響を与えたコーチは誰なのだろうか?essentiallysportsが報じている。

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フェデラーの伝記『The Master: The Brilliant Career of Roger Federer』を執筆したクリストファー・クラリー氏によると、彼が最も影響を受けたのは、9歳の時からプロになるまで指導を受けたピーター・カーター氏だという。

カーター氏は、現在のフェデラーの華麗なゲームスタイルを形作っただけでなく、精神面や行動面でも彼を助けたと言われている。惜しくも彼は、2002年に交通事故が原因で亡くなってしまったが、フェデラー本人は、カーター氏について以下のように語っていたことがある。

「ピーターは僕に多くのものをもたらしてくれた。人間的な面でも、もちろん自分のテニスにもね。多くの人が自分のテクニックを磨き上げてくれたけど、ピーター以上の人はいない。私のテクニックが優れているというのなら、それはピーターのおかげだよ」

カーター氏が交通事故で亡くなった後、フェデラーは翌年のウィンブルドンで初のグランドスラム優勝を達成し、その勝利を彼に捧げたことは有名なエピソードだ。

しかし、カーター氏が、フェデラーの故郷であるスイスのバーゼルへとやってきて、彼を指導することになったのは、まったくの偶然の出来事だったらしい。

クラリー氏が執筆した伝記によると、カーター氏はテニスのコーチングでわずかな収益を上げながら生活していたが、たまたまスイスのスクールでコーチングをやることに興味が湧いたようで、そこで9歳のフェデラーと出会うこととなったのだ。

カーター氏は、ヨーロッパのどの国のどのようなスクールにも勤めることができたはずだ。だが、わざわざスイスのバーゼルを選び、未来の世界王者にテニスを指導することとなったのは、とても数奇な運命だと言える。彼が残したレガシーは、今もフェデラーの中で生き続けていることだろう。

(画像=rogerfederer)