大坂なおみは、2022年全豪オープンの3回戦で、アマンダ・アニシモワに敗れた。ディフェンディングチャンピオンの早期敗退に、多くのテニスファンが唖然としたわけだが、レジェンドであり現在は解説者として活躍するマッツ・ビランデルは、そんな彼女の今後のキャリアを危惧しているようだ。sportskeedaが報じている。
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大阪なおみにとってテニスをやる意味とは?
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ビランデル自身もメジャー大会を7回制覇している実力者だが、彼は大坂が今後のグランドスラムで優勝する可能性について、懐疑的な見方を示した。
「大坂なおみが再びグランドスラム大会で優勝できるかは分からない。でも、彼女が、かつてのようなレベルに戻るのは難しいということを、ファンは理解すべきだと思う。私たちは、今が彼女にとってとても厳しい状況であることを理解することが必要だ」
大坂は、昨年、精神的な問題と戦いを繰り広げていた。このような背景からビランデルは、プレーヤーの人生におけるテニスの重要性は、時間とともに変化するものだと説明した。
「テニス選手のキャリアにはさまざまな段階がある。ツアーに参加すると、選手にとってはテニスがすべてになるが、例えば突然、初めての恋愛をして、一番大事だったテニスよりもパートナーの方が重要になったりする」
「大坂は、自分がなぜテニスをしているのか、本当に楽しんでいるのか、グランドスラムを勝ち取るモチベーションはあるのか、優勝する回数が4回でも5回でも本人にとっては関係ない問題なのか、自分の中で少し見直す必要があるだろう」
大阪なおみの弱点はボレーとスライス
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ビランデルは、大坂がボレーや効果的なスライスの打ち方を学んでいないことについても言及した。
「ボレーの打ち方、バックハンドスライスの打ち方を学ぶ必要がある。これはいわば、新しい言語を学ぶようなものだ。新しい技術を身につけるのは、プロのテニスプレーヤーにとって最も難しい部分だからね」
「昔の大坂なおみが戻ってくることを、安直に期待してはいけないと思う。彼女は、エマ・ラドゥカヌのように『OK、私はUSオープンで優勝したけど、あのことは忘れて、今は違うことに集中するの』という切り替えの早さを身に付けるべきだ」
今回の敗戦により、ランキングを80位台まで大きく落とす事が確定している大阪なおみ。ダブルサンシャインや春のクレーシーズンで結果を残せなければ、次のグランドスラムである全仏オープンはノーシードでの参加となるだろう。今年は厳しいシーズンになる事が予想されるが、地道に立て直しを図ってもらいたい。
(画像=naomiosaka)