【ATP/テニス】レイトン・ヒューイットがデビスカップ開催地変更案に大激怒。「魂を中東に売り払うのは馬鹿げている」

 

現在、デビスカップ決勝リーグの開催地が、来年の2022年からアラブ首長国連邦のアブダビに変更されてしまう、という噂がテニス界を飛び交っている。観客動員数が見込めるかどうか分からない地域での開催は、多くのテニスファンやテニス選手達を不安にさせているが、そのことについて、元オーストラリア代表であり、現オーストラリア代表の監督を務めるレイトン・ヒューイットが言及した。

 

【関連記事】キリオスが性的欲求不満によるプレーへの悪影響を語る。「最初の彼女とは半年間も離れ離れだった」

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Lleyton Hewitt(@lleytonhewitt89)がシェアした投稿

 

スペインのテニスサイトpuntodebreak.comによると、オーストラリアがクロアチアに敗北した後の記者会見で、ヒューイットはこの噂について以下のようにコメントした。

 

「バカバカしいと思う。もし変更されたらそれはデビスカップではない。満員の観客がいないなんてデビスカップじゃないんだ。ここトリノも素晴らしいスタジアムだが、ホームの観客が詰め寄せてくるわけではないよね。かつてデビスカップは、グランドスラムと同じように敬意を払われていた。でも今じゃ、ホームもアウェイも関係なくなってしまった。デビスカップの魂を5年間も中東に売り払うなんて、バカげているよ。」

 

テニスの世界的な発展を阻害している問題として、たびたびフォーマットの多さが挙げられる。デビスカップは100年を超える歴史を持っているが、近年はATPカップやレーバーカップといった国際試合の増加により、格式高いものだった同大会も、年々影を失ってきているのは事実だ。そんな中、著名なテニス選手も存在せず、チケットが売れるかどうかも怪しいアブダビでの開催地変更に、ヒューイットが拒絶反応を示してしまうのはどうしようもないことだろう。

 

また「自分は開催地の変更について、ITFから意見を求められていない。先導しているのは我々ではなく、サッカー選手やそのスポンサー達だ。」とヒューイットが皮肉を語るように、来年のデビスカップが開催される同時期には、近くのカタールでサッカーのワールドカップも開催される。テニスがサッカーより劣っているとは言わないが、観客が分断されるのは間違い無いだろう。ITFは最終的に、今年のデビスカップが終わった時点で、開催地変更案の結論を出すとしているが、この論争はまだしばらく白熱しそうだ。

 

(画像=@lleytonhewitt