男子ツアーと比べると、日本における女子ツアーの注目度は低い。そこで今回は、海外サイトtennis.comに載せられていた内容を元に、2022年シーズンを引っ張ることを予想されている、おすすめの人気女子選手の若手たちを5人紹介させていただきたい。
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オンス・ジャバー
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2021年シーズンのジャバーは、様々な意味で期待に応え、ウィンブルドンでは初の準々決勝に進出した。彼女の真の魅力は、ドロップショットを多用する所にあるだろう。男子選手と比べると、幾らか戦術の幅が狭い女子ツアーだが、ジャバーにおいては、ジョコビッチやフェデラーが使うような”反応できない”ドロップショットを打つことができる唯一の女子選手と言える。
昨年はツアートップタイの48勝を挙げたが、肘の故障によりWTAファイナルズへの出場を逃した。怪我のしにくい体をキープすることが今後の課題でもある。
ポーラ・バドサ
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バドサは昨年、BNPパリバ・オープンで画期的な優勝を収め、初のトップ10入りを果たし、WTAファイナルズへの出場も叶えた勢いのある選手だ。彼女は、その美貌とフラットショットを多用するプレースタイルで、コートに立つ姿からは時折、あの”妖精”と謳われたシャラポワを連想させる。
バドサは元々、メンタル面が伸び悩んでおり、ポテンシャルを無駄にしていると酷評される時期もあったが、彼女は見事、その実力で周りを黙らせて見せた。今後の成長がとても楽しみな1人と言えるだろう。
ココ・ガウフ
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17歳のガウフにとって、今シーズンは力の見せ所となるだろう。なぜなら、去年に同世代のエマ・ラドゥカヌとレイラ・フェルナンデスから、猛烈な追い上げを喰らったからだ。モンスタークラスの10代選手が揃ってきたこともあり、ライバルに恵まれたガウフのキャリアは困難なものになるだろう。
しかしガウフには、ラドゥカヌやフェルナンデスが、未だに持っていないスキルを既に習得している。それは、プレーの安定性だ。9月にシングルスでトップ20入りを果たしたことからも、彼女が安定してコツコツと勝利を積み重ねてきていることがよく分かる。
エマ・ラドゥカヌ
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19歳のラドゥカヌが、全米オープンで優勝を収めたとき、世界中のテニス評論家は呆気にとられた。なぜなら、予選から出場した彼女が優勝するとは、誰もが思ってもいなかったからだ。彼女が目指しているアイドルのシモナ・ハレプや、李娜に似た、洗練されたテクニックと強いハートで戦う彼女に、心を奪われた人は多い。
しかし、おそらくラドゥカヌには、2年目のジンクスが襲いかかるだろう。まだ1年を通して、ツアー生活の厳しさを味わったことのない彼女には、地元イギリスのファンからの大きな期待もかかっている。未来のスター候補であるのと同様に、成長に歯止めが効かないか、心配な選手でもある。
ビアンカ・アンドレースク
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コロナウイルスによってシーズンが中断する前とその後で、好不調の波が最も激しかった選手がアンドレースクだ。2019年のシーズンでは、セリーナ・ウィリアムズに勝利し、USオープンでタイトルを獲得するなど、飛躍的な活躍を見せたが、2020年は長引く故障でボールを打てない時期が長く続いた。
しかし、アンドレースクは、ツアー随一のパワーショットを持つ稀代の天才だ。ラリーを早く終わらせたがる癖を直すことは必須だが、その代わりに最も攻撃的なサーブ&ワンを持ち合わせるのも、アンドレースクの魅力である。当面の目標は、シェイプアップしてツアー生活に耐えられるフィジカルを作ることになるだろう。
(画像=paulabadosa)