現役時代に5つのグランドスラムタイトルを獲得した確かな実力と、有名雑誌でファッションモデルを務めたこともあるその美貌で、テニス界に問わず世界中から多くの人気を獲得しているマリア・シャラポワ。そんな彼女がずっと右利きとしてテニスをプレーしていたのは周知の事実だが、シャラポワのジュニア時代の元コーチであるリック・マッチによると、彼女をレフティとしてプレーさせようと本気で考えていた時期があったそうだ。海外テニスサイトessentiallysports.comが報じている。
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過去にはウィリアムズ姉妹やアンディ・ロディック、ジェニファー・カプリアティなどの名選手たちを指導してきたマッチだが、彼はシャラポワの左手から繰り出されるフォアハンドに大きな感銘を受けていたようで、実際にレフティへ路線変更しようと1ヶ月間ほど本気で練習させていた時期があったそうだ。
「彼女の左手のフォアハンドは、今まで見てきたレフティの中でも最高のものの1つだった。まるでバターを切り裂くような滑らかさだったよ。彼女の右手のフォアハンドもレベルは高かったけど、フラット気味でサイドスピンもかかっていたから、利き手を変えようと本気で考えていた。」
しかし、このマッチの考えが実現することはなかった。何故なら、シャラポワが所属していたIMGアカデミーのスタッフ達がこのことを良く思わなかったからだ。既にジュニアのトップ選手として実力を示していた彼女のプレーを変化させてしまうのは、大きなリスクだと感じたのだろう。
ちなみに、あまり知られていないがシャラポワは両利きだ。なので、マッチのレフティ変更案は決して無謀なものではなく、名コーチである彼の手にかかればすぐに実現できたプランだったかもしれない。現在はシュガポワという自身が主導するお菓子ブランドの活動や、仮想通貨の取引を運営するベンチャー企業への投資など、ビジネス面で大きな成功を収めているシャラポワだが、彼女の現役時代の秘話がこういった形で聴けるのはとても面白い。ぜひともマッチには、他のエピソードも語ってもらいたいところだ。
(画像=mariasharapova)