ATPツアー、特にここ数年のレベルで考えると、ある選手が他の選手に対して全く歯が立たない状況というのは珍しい。しかし、ツアーの細部まで見渡してみると、バランスが取れていないマッチアップはいくつか存在する。そこで今回は、ATP史上最も一方的なライバル関係5つを紹介させていただきたい。sportskeedaが報じた。
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ミハイル・ユーズニーvsロジャー・フェデラー
ユーズニーは、ロシアを代表する立派な選手だった。しかし、元トップ10プレーヤーであり、ツアーレベルで10個のタイトルを手にしている彼でも、フェデラーの謎を解くことはできなかった。
ユーズニーは過去に17回フェデラーと対戦したが、振り返ってみると合計6セットしか奪えていない。さらに興味深いのは、そのうちの2セットが2人の最後の対戦(2017年の全米オープン2回戦)で獲得したものということだ。
しばしばユーズニーとフェデラーは、重要な局面で対決することがあり、2007年のドバイと2013年のハレでは、この2人で決勝のカードを戦っている。結果はもちろんフェデラーが共に勝利した。
リシャール・ガスケvsラファエル・ナダル
フェデラーがユーズニーやフェレールに対してそうであったように、ナダルもフランス四銃士の1人であるガスケに対して圧倒的な対戦成績を残している。
元世界ランキング7位のガスケは、ツアーで15個のタイトルを獲得し、通算570勝を挙げている。しかし、ナダルへの17年にもわたる17回の挑戦で、彼は一度も勝利したことがない。しかも、直近の12戦でガスケはナダルから1セットも奪えておらず、彼にとって赤土の王者は最大の天敵だと言えるだろう。
ちなみに、この2人は17回の対決の中で、唯一芝のコートでのみ対戦したことがない。もし、ガスケに勝利の可能性があるとするならば、自慢のスライスが活きるグラスシーズン中の対決だろう。
ティム・メイヨットvsイワン・レンドル
メイヨットは、ここまで紹介してきたリストの選手と同様、元トップ10プレーヤーで、キャリアの中では12個のタイトルを獲得している。しかし、イワン・レンドルを相手にした時のメイヨットは、まるで蛇に睨まれた蛙のようだった。
1990年のトロント大会決勝で、メイヨットがレンドルに6-3, 6-0で敗北したことにより、このライバル関係は特定の相手が17連敗を喫した2例目となった。この2人はグランドスラムで6回対戦しているが、クレーコートでは一度も対戦していない。
メイヨットは、決勝でレンドルと当たることも多く、過去4回レンドルにタイトルを献上している。勝利の最大のチャンスは、1986年のウィンブルドン準々決勝で2セットリードした時に訪れたが、試合は5セットまでもつれ敗北した。
ビヨン・ボルグvsビタス・ゲルレイティス
ゲルレイティスは、1977年の全豪オープンを制覇した経験のある名選手で、全盛期には世界3位にまで上り詰めたレジェンドだ。だが、これだけの結果を残しているのに関わらず、親友であり宿敵であるボルグには一度も勝つことができなかった。
この2人には不思議な因果があり、17回の対戦の内、14回が準決勝か決勝戦でのカードだった。1977年のウィンブルドン準決勝では、ゲルレイティスがボルグをフルセットまで追い詰めたが、勝利には後一歩届かなかった。
ゲルレイティスは、とても興味深い名言を残しており、1980年1月に同じくライバルであったジミー・コナーズを、17回目の挑戦で初めて破った際に「誰もゲルレイティスを17回連続で倒すことはできない 」と発言している。しかし、翌年1981年のウィンブルドン4回戦でボルグが彼を倒し、17連勝を達成した。
ノバク・ジョコビッチvsガエル・モンフィス
あらゆる記録を打ち立ててきたジョコビッチは、2022年マドリードでさらなる偉業を成し遂げた。元トップ10選手であるモンフィスをストレートで破り、ツアー史上初の特定の相手に対する18連勝を達成したのだ。
モンフィスは、2020年のドバイ準決勝で、ジョコビッチを倒す最大のチャンスを逃している。第1セットを先取し、第2セットのタイブレークでは6-3で3つのマッチポイントを握っていた。しかし、ジョコビッチの驚異的な修正力で挽回され、フルセットで敗北している。
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— Tennis TV (@TennisTV) May 3, 2022
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