ジョコビッチのインスピレーションはマンスール・バーラミ?【コート上の魔術師に憧れる絶対王者】

 

コート上の魔術師と呼ばれるマンスール・バーラミは、その魅力的なプレーで数多くのファンを抱えている。そして、どうやらそのファンの中にはノバク・ジョコビッチも含まれるようだ。sportskeedaが報じている。

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ATPテニスラジオのポッドキャストに出演したバーラミは、ジョコビッチとのエピソードを以下のように回顧した。

「3年前にジョコビッチと話す機会があったんだ。ローラン・ギャロスのロッカールームでボリス(・ベッカー)と話をしていたら、ノバクが私のところに来て『マンスール、あなたのビデオを見て、とても気に入ったよ。あなたの技を盗んでみたけど、気にしないで』と言われたから、私は驚いたし、正直に話してくれて嬉しかった」

「だから私は、『ノール、あなたは世界ナンバー1だ。話しかけてくれてありがとう。あなたが私のショットを試したいと思ってくれることは、私にとっても名誉だ。どうぞ、ご自由に』と話したよ」

バーラミの型破りで誰も思い付かないようなトリックショットには、多くの人が憧れを抱く。ジョコビッチが真似したがるのも不思議なことではないだろう。

しかし、バーラミは決して恵まれた状態からテニスを始めた訳ではない。幼少期にはラケットを持っておらず、ちりとりをラケット代わりに、木片をボールにしてテニスをしていたのだ。

「トリックショットと言われることは気にしないよ。テニスのレッスンを受けたことがない子供は、幼少期にプレーした経験が一生心に残るんだ。5歳から13歳になるまで、私はちりとりと木片でプレーしていたけど、誰もくだらないことをやめて真剣にテニスをしろとは言わなかったね」

「私にとっては、ゲームだったんだ。自分と同じ境遇の友人たちとよくやっていた遊びだ。自分たちでコートとネットを作り、線を引いて、ただ楽しく遊んでいたんだよ」

ちりとりでテニスをした経験が、バーラミのトリックショットのルーツに繋がっているとは驚きだが、彼のエピソードは人は努力次第でいくらでも進化できる裏付けとも言える。今後もバーラミはトリックスターとしてテニスファンを楽しませてくれるはずだ。

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(画像=https://twitter.com/KeithGalvin/status/1507033536498442253)