今シーズンのマッテオ・ベレッティーニは、ツアーで素晴らしい成績を残した。年初の全豪オープンで腹筋を損傷し、一時期はツアーを回れるか疑問視もされたが、怪我からは無事に回復し、その後セルビアOPでタイトルを獲得するとマスターズのマドリードで準優勝、クイーンズOPで優勝、ウィンブルドンで準優勝と破竹の勢いでツアーを席巻していった。
残念ながらATPファイナルズではまたも腹部を痛め、ベレッティーニはそのままシーズンを終えてしまったわけだが、本人は前向きに来シーズンへ備えているようだ。海外メディアSportfaceのインタビューで語っている。
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ベレッティーニは今シーズンを振り返って、以下のようにコメントした。
「僕は元気だ。今はトレーニングをして、全豪オープンへ向けた準備をしている。苦しい時期もあったけど、順調に怪我からは回復してきているよ。今シーズンは、素晴らしい瞬間もあれば、非常にタフな瞬間もあった。怪我でATPファイナルズを棄権した時の唯一の救いは、地元の身近な人達と一緒に時間を過ごせた事かな。1年を通して感情的になる事がたくさんあったよ」
またベレッティーニは、実は今シーズンの彼のハイライトでもあるウィンブルドンでのジョコビッチ戦を、棄権する可能性があった事にも触れた。
「ウィンブルドンでは左太ももを痛めていた。多分それまでの過密スケジュールが原因だと思う。決勝戦を戦えたのは奇跡で、棄権する可能性も十分にあったよ。だけど重要なのは、発生した怪我から分析をして次に活かす事だ。ネガティブな事があっても、それを評価する事が大事なんだ」
今年のベレッティーニは、テニスのレベルが一段と上がったイメージがある。彼の今シーズンのグランドスラムの成績を見ればよく分かるが、棄権した全豪を除く全仏、全英、全米ではジョコビッチと対戦した時にしか負けておらず、プレーに安定感が出てきたのは大きな成長だろう。彼は最近の練習で取り組んでいる事について以下のように答えた。
「テニスはサーブとリターンで成り立っている。だから、自分はこの部分に最も力を入れて取り組んでいるんだ。あと弱点だとは思っていないけど、バックハンドのレベルも間違いなく上がってきている。最近は、逆サイドでフォアハンドに回り込むプレーが好きだね。」
インタビューの最後には「ウィンブルドンのトロフィーを掲げたい」と今後の目標を語ったベレッティーニ。彼のサーブを軸としたプレースタイルは芝のサーフェスと相性が良く、ウィンブルドンは最も優勝する可能性の高いグランドスラムと言えるだろう。怪我から完全復活した彼を見るのが楽しみだ。
(画像=matberrettini)