ATPファイナルズが終了し、テニスユーザーの視線は次のグランドスラムである全豪オープンへと移りつつある。近年はアルカラスを筆頭に若手世代の台頭が目覚ましく、彼らがズベレフやメドベデフ、はたまた出場できるかどうかはまだ不明だが、ジョコビッチやナダルといった格上選手達にどれだけ肉薄できるかは大きな見所だろう。
しかし逆に忘れてはいけないのが、世界ランキング下位に甘んじてしまっているベテラン選手達だ。彼らは怪我や年齢による体力の衰えなど、様々な理由が原因で成績が低下してしまっている。だが、フェデラーが懸命にリハビリに取り組んでいるのと同じように、もう一度勝利の美酒を味わうため、全豪への出場を諦めていないベテラン達がたくさんいるのも事実だ。今回は、そのベテラン選手達の数名を紹介させていただきたい。
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アンディ・マレー
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マレーは今シーズン、股関節にボルトが入っている人間とは思えないストライドステップを武器に、まだコート上で十分に戦えることを示した。1年を通して健康体を維持できたのは彼にとって朗報だが、世界ランキングはまだ、グランドスラムにストレートインできるほどは上がっていない。今回も予選からの登場となるだろうが、全豪ディレクターのクレッグ・タイリーがマレーにワイルドカードを渡すかどうかも注目だ。
ジョー・ウィルフリード・ツォンガ
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マレーと同じく、ワイルドカードが渡されるのかどうか注目されている選手はツォンガだ。ツォンガのグランドスラム最高記録は、くしくも2008年の全豪の決勝であり、相性の良いグランドスラムでカムバックを果たしたいと彼が考えるのは当然のことだろう。ちなみにツォンガは、今年のウィンブルドンの1回戦で敗退し、その後足の怪我を理由にシーズンを終了している。
ジル・シモン
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“沼”と称される彼のプレイスタイルは、シコラーの手本であり、攻撃的なスタイルが流行っている現代テニスにおいて、彼はとても貴重な存在だ。一時期はコロナ渦のシーズンを回ることにメンタルが耐えられず、コートを離れてしまう時期もあったが、世界中のファンのためにシモンは帰ってきてくれた。予選を勝ち上がり、本線に出場した際には、そのネチッこいプレーで観客を楽しませてくれるだろう。
フィリップ・コールシュライバー
Thx @RafaelNadal for great practise @iptl #manila-that was great fun.Thx also to Marat Safin for your great input pic.twitter.com/I3pxMjgoa2
— PhilippKohlschreiber (@Kohlscribbler) December 8, 2015
今年38歳を迎えた大ベテランのコールシュライバー。クラシックなファンからすれば、彼はツアーでも馴染みのある顔だが、今シーズンに入ってからはランキングが下降気味であり、トップ100 をキープするのが徐々に難しくなってきた。片手バックのオールラウンダーということで、コールシュライバーのラリーはいつも濃密で奥が深い。ネームバリュー的には地味な選手だが、ぜひ注目してほしい選手の1人だ。
フェリシアーノ・ロペス
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コールシュライバーも大ベテランだが、ロペスはさらに2つ年上だ。彼は遅咲きの選手であり、最高位の世界ランキング12位を記録した時は30歳だった。ベースラインを主戦場として戦うプレーヤーが多い中、彼はサーブ&ボレーを得意としており、サウスポーなのも相まって癖のあるテニスをする1人だ。特にロペスが注目されるのは、グランドスラム78大会連続出場の記録が途絶えてしまうのかどうかだろう。現時点で世界ランキングは106位であり、ストレートインできるかどうかはギリギリのラインだ。
(画像=@ tsonga7)