【ATP/テニス】マレーはATPファイナルズを後回しにしていた?【デビスカップにかける彼の熱い思い】

 

元世界王者であるアンディ・マレーの兄であるジェイミー・マレーのコーチを務めるルイ・セイヤーが、ATP Tennis Radio Podcastの最新エピソードに出演し、2015年のATPファイナルズで起きていたアンディ・マレーの隠れエピソードについて語った。

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セイヤーが明かした所によるとマレーは当時、何としてもデビスカップで優勝したいと並々ならぬ思いを抱えていたのだが、当時ATPファイナルズが行われていた02アリーナは室内ハードコートで、その年にデビスカップが開催される会場はクレーコートに決定されていた。いくらプロ選手とはいえ、いきなり違うサーフェスに切り替えてのプレーはリスクが伴う。これでは調整が間に合わないと考えたマレーは、実はとんでもない行動をしていた。セイヤーは以下のように語っている。

 

「彼が出場した2015年のATPファイナルズの期間中は、よくクレーコートでダブルスのドリルを練習するために(最寄りのクレーコートの)クイーンズに行っていたんだ 。デビスカップで優勝することが彼の一番の望みだったから、この行動が元になって彼はATPファイナルズのラウンドロビンで敗退してしまったのかもしれないね」

 

加えてセイヤーは、マレーがダブルスの練習にこだわった理由についても言及した。

 

「アンディは、自分がシングルスで勝った後にジェイミー(マレー)と組むダブルスの重要度をとても良く理解していた。デビスカップで優勝するためには、シングルスで勝つだけではダメだと分かっていたんだよ」

 

マレー率いるイギリスの当時の相手は、ダビド・ゴフィンが率いるドイツだった。ゴフィンは強力なベースライナーであり、シングルスのどれか1つは確実に取られるとマレーは悟っていたのかもしれない。だからこそ、彼はダブルスの練習を怠らなかったのだろう。結果的にこの練習は功を奏し、イギリスは3-1でドイツを下し、1936年以来のタイトルを獲得することに成功した。

 

マレー兄弟のダブルスは、かつてツアーを席巻していたブライアン兄弟を思い起こさせる強固な平行陣を武器にした魅力的なペアだ。先日は兄のジェイミーが兄弟でダブルスを組むことについて「アンディとのプレーは楽しいから、よく覚えているよ。彼が僕と同じように楽しめているかは分からないけどね。バレンシアと東京ではタイトルも獲得した。特にバレンシアは僕が結婚した翌週に優勝できた大会だから印象深いね」と発言していたが、彼ら再びダブルスを組むことはあるのだろうか?その日が来ることを心から待ち望む。

 

(画像=andymurray)